【前回の記事を読む】片頭痛にお勧めの治療法であるCGRP関連抗体薬とは? 副作用など気になるQ&A
第2章 片頭痛の謎を解く ~最適な治療法とは
9 CGRP関連抗体薬 Q&A
Q 主婦です。高い注射なので自分には無理。子供の教育費もかかるし、物価も上っているし、月1万3000円も自分のために使うのは心苦しいです。
治療費が安くなる制度があります。高額療養費や付加給付制度です。高額療養費は支払った領収書を取っておいて、1年分まとめて請求します。
付加給付制度は、会社が加入している健康保険組合で1か月あたりの医療費の負担額の上限が決まっていて、超えた分が付加給付として戻ってくる仕組みです。
例えば上限額が2万5000円だったとしますと、自己注射を3本処方した場合、約4万円かかりますが、上限を超えた分が戻ってきますので、2万5000円で3本注射できることになり、1本が8300円です。1万3000円が8300円となれば、お得ですよね。このような制度も是非ご活用ください。
また、ずっと打ち続けるのではなく、つらいときだけ注射をして、例えば6月から10月まで、1年間に5か月とか、調子が良い時期に休みにすると年間6万5000円で家族旅行1回分くらいでしょうか。これで家庭が明るくなるんだったら、特にお子さんがいる場合には、将来がかかっているわけですから。
もう一度ご主人と相談してみたらいかがでしょうか?
実はご主人から、「そんないい注射があるんだったら、是非やってもらってきたら」と後押しされる主婦が多いんですよ。
ご主人だって頭痛でつらそうにしている奥さんを見るのがつらいと思っているんです。
仕方ないとずっと諦めていたかもしれません。これが当たり前だと。
でも当たり前ではない、科学に基づいた新しい治療が登場したのですから、思い切って試してみましょう。