【前回の記事を読む】祖父母の埋葬場所が、国道建設で道路の下に埋まってしまう!? ――墓参りしていないことを気がかりに思った母が直感で問い合わせると…

2 夢多き小学生時代

-将来の夢実現への宣言-

京都市メディア支援センター
明治時代、琵琶湖の水を京都へ引き込むためにつ くられた琵琶湖疏水、山科の毘沙門堂あたりから 日ノ岡第二トンネルまで水路にそって染井吉野 が植えられ桜の散歩道となっている。小学生時代 はここで泳いだり、釣りをしたりと忘れられない 思い出の地である。

 

初めて訪れた九州旅行の翌年の4月に小学校に入学した。両親は頭の怪我の後遺症で学業ができるだろうかと心配したようだが、国語の読み書きも算数の計算ドリルも難なくこなせた。おまけにアルファベットも覚えていた。

学研や公文式もない当時は、予習 ― 授業 ― 宿題・復習の繰り返し学習の基本パターンを身につけることを心掛けた。両親はとても喜んで、一人だけ生を享けた私に、希望は託されたのであった。

しかし、社会科以外の成績は普通であった。どうして社会科が得意かというと、京都という土地柄から、古都の歴史に魅了された歴史少年であり、山科の家の近くには、忠臣蔵の大石内蔵助の邸宅跡や天智天皇の御陵があるという環境が影響したのだろう。小学校の図書室にある歴史書と偉人の伝記は殆ど読破していた。

夢をかなえた偉人たちは、この世の一員として、ただ人生を通り過ぎずに、素晴らしい偉業を成し遂げた人たちである。この人たちは、生まれた時から恵まれていたわけではなく、普通の家庭に生まれ育っているのである。

そうした条件の中から、何事にもくじけない強い精神を持ち、知恵を働かせて、明るい心で困難を乗りきって、夢を実現させていったのである。