敢えて子どもの進路について書かせていただいたのは、我が子を自慢するためではなく、前述の都市と地方の教育格差などから、ともすれば流されてしまいそうな地方都市の環境でも、子どもがなりたい自分になり、夢をかなえることは可能だということを伝えたかったからです。

置かれている環境に負けないで、情報網を広げながら小さな頃は親が導き、大きくなったら本人が自分で切り開いていく逞しさを培ってほしいと願うからです。

地方都市の子どもは、教育環境にややハンデがあるのではないかと私は思っています。それを乗り越えて大きな都市に住む子どもたちと肩を並べるのはどれほどの努力を要することでしょうか? でも夢さえ諦めなければ、いつか必ずかなう時が来ると信じて宝物のように育ててほしいです。

一方で、地方都市の子どものほうが、ハングリー精神はあるように思います。

都心の裕福な家庭に生まれて小さな頃から不自由のない暮らしを送り、私立の良い学校に行くことは、それはそれで安泰した人生になるかもしれません。しかし、見つけた夢を追って道を切り開く逞しさというのは、何かに欠乏した状況からじゃないと生まれないような気もしています。

その意味では、地方の子や必ずしも裕福ではない家庭の子どもにも可能性はあるのでは?と思うのです。