【前回の記事を読む】「追いつかないほど、愛してくれる……彼に溺れてしまう」――年齢差なんて忘れてしまうくらい彼を好きになっていた

第二章 年下の男性に心が揺らぐ……

【高山 涼真編】

僕は何もできない。悔しい!

「安、彼女はいつも話もしないで、二時間いて帰るんだね。先週さぁ、『来週は一人で飲みたいから、声をかけないで』と、言われて振られた。ショックだった」

「たまには、愚痴を言うけどストレス解消法みたいだよ。あっさりしていて、管理職のようで不満があるみたいだよ。確かに綺麗だよな」

「今までは、女性に対して躊躇した事無いけど、彼女には壁のようなものがある。受け入れてくれない」

「おおー、涼真、珍しいな。落とせない女性もいるんだ。アハハハハ」と、笑っている。僕は真剣なのに。

翌週が来た! これからは何と言われても、毎週声をかけるぞ。

「今日は隣の席いいですか?」

「ええ、どうぞ。涼真君もいつも一人なのね」

「一人が楽ですよ。気も使わないし……」

しまった! 焦って、

「でも、あなたと話すのは楽しいです!」

「あら、気を使っているのね。ウフフフ」

勘違いしている。しまった!