それから私は人の心理について学び始め、現在は心理カウンセラーをしております。
カウンセラーとしての学びや、過去の自分について気がついたことなどをSNSへ投稿しているうちに、たくさんの方からメッセージを頂くようになりました。
そうしたメッセージからまた新しい気づきを頂く中で、たくさんの方のお力によって磨かれていくこれらの投稿を本にしてみたいと思いました。
昭和49年に生まれた私は今年、令和5年、49歳になります。
今振り返ると、社会との繋がりを求めながら長い間子育てに専念していた葛藤の時期や、親の介護の時期など、さまざまな経験の中で感じた喜怒哀楽の感情すべてが、自分にとって必要なものであったと思います
そのように思える私の背景には、数年前に亡くなった父の影響が大きいのかもしれません。
父は今私の中で一定の距離をとりながらいつも見守ってくれている、そんな気がしています。
人の優しさとはどんなものなのか。
人と繋がることはどんな意味を持つのか。
学ぶことにどんな意味があるのか。
命をどう捉えるか。
生きている中では、さまざまな疑問が生まれます。
この本はこれまで私が学んできた知識や経験とともに、日常私が感じていることや、考えていることを重ねて書いています。
読んで頂く方が私の文章によって、「自分ならこう感じる」「自分ならこう考える」といった私とはまた違った感情や考えを持たれることもあると思います。
その時に「なぜそう感じ」、「そう考えるのか」と別の角度から見つめて頂くことで、ご自身の思いや考えに新たな気づきを得られることと思います。
49年間の人生の中で出会えたカウンセラーという職業を通し、心理を学びながら人を深く感じ、想像する力がどれほど大切かを知るとともに、「心理学は心の科学」であるというその尽きることのない世界を、私はこれから先も求めて生きていきたいと願っています。
最後に、この本を刊行するにあたり、きっかけを与えて下さいました幻冬舎ルネッサンスの方、私と繋がりを持って頂きさまざまな励ましの言葉や経験にもとづくアドバイスを下さった仲間、長い時間お互いの考えを語り合った友人、そして私を信じ支えてくれた家族に心からお礼を申し上げます。