【前回記事を読む】ちょっと頭が重い、肩が凝る、急に首が回らない、冷えるなど…身体の周囲の"気" に○○が付いた状態のこと
第一章 病は気から
五、気を感じる能力は誰にでもある
目がものを見、耳が音を聴くように、気の身体は周囲の様々な気配を感じます。雰囲気がわかる、気分が良い、気が合うなどの言葉で表されるように、人は気を感じる能力を本来持っているのです。
「気が合うなあ」「何となく嫌な気がする」「雰囲気が合わない」など、どなたでも経験したことがあるのではないでしょうか。それが気を感じる能力です。
気の感じ方は敏感な方とそうでない方がいるのでなかなかわかりにくく、また、気が合うかどうかは本人の感性や好みの問題で、客観的な判断ではないと考えられている方もいると思います。現代社会では物事を頭で考えて決めようとする方が多く、そういう方の気を感じる能力の多くは眠っているようです。
しかし気を感じるということは潜在的に人間が持っている能力ですので、訓練すればどなたにでも、気をとらえることができるようになります。「気診」は人間の潜在能力をよみがえらせて、気を判断する感覚を養い、気を送る力を培う方法です。
「気診」が身につくと、例えば、身体に合うものと合わないものを区別したり、気の良い場所を調べたり、身体の気の状態の悪いところを探して改善したりすることができるようになります。「気診」によって身体に悪い影響のあるものを見つけ、それを避けるだけでも、身体を健康に保つのには有効です。
次章では、この「気診」についてもう少し詳しくお話ししましょう。
第二章 気診
一、気診とは
前章でお話ししたように、身体のまわりを取り巻く気や、身体の中の気の状態を診る方法を「気診」と言います。気を調べる方法はいくつかありますが、「気診」は兵庫県の整形外科医、小田一先生が考案開発された方法で、身体と身体の内外を流れる気の状態を診て、気の調整を行うものです。
具体的には、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という首の筋肉を使って、気の状態が良いか悪いか、ものが身体に合うか合わないか、さらに医学的な診断や漢方薬の適・不適などを調べます。