【前回記事を読む】「気診」は整形外科医・小田一先生が考案開発。「胸鎖乳突筋」の筋肉を使い気の状態が良いか悪いかなどが調べられる方法

第一章 病は気から

二、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)検査法

では、検査方法をご説明しましょう。

まず左右の胸鎖乳突筋の柔らかい方、もしくはつまみやすい方を選び、反対側の手でつまみます。

その時、背筋を伸ばして、顔は正面を向き、やや下向きにします。上下や左右を向いたままでは反応がわかりにくくなります。

始めに手に何も持たない状態で、胸鎖乳突筋が柔らかくなっていることを確認します。

もし筋肉が最初から緊張している場合は、身体が緊張しているということですので、胸鎖乳突筋が緊張する変化はわかりにくくなります。

そのような時はしばらく深呼吸をして身体を弛め、胸鎖乳突筋が柔らかくなるのを待ちます。

次に調べるものを手に載せて、胸鎖乳突筋と反対側の親指と他の指で胸鎖乳突筋をつまみます。

頭の中で、「自分の身体に合わない場合は緊張する」ということを意識します。

手に持ったものが身体に合わない場合は胸鎖乳突筋が緊張するのがとらえられます。最初のうちは、少し時間はかかりますが、筋肉が微妙に動くのがわかります。

筋(すじ)のようにピーンと張ってきたり、ゴリッと硬くなったりといった感覚で、ご自分の指で変化をつかめるようになります。

実際には胸鎖乳突筋だけでなく、全身の筋肉が緊張・弛緩しますので、肩や腕の筋肉を触っても変化がわかります。身体に合わないものほど、胸鎖乳突筋ははっきりと硬くなります。