【前回記事を読む】なんとなく身体が重い、頭や身体が痛い…それ、「気」のせいかも? 冷えや疲労だけでなく、悲しみや憎しみの感情も身体に悪影響を…

第一章 病は気から

四、カゼは万病の元

カゼを引いた時に、忙しい日が続き疲れがたまっていたから、髪を乾かさずそのまま寝てしまって冷えたから、食べ過ぎてしまったからなど、様々なカゼを引く原因に思い当たったことはありませんか?

身体を取り巻く気は日々刻々と変化しています。気が少しパワーダウンしていますと周囲に邪気が付きやすくなります。邪気の中でも一番身体に影響があるのは風邪(ふうじゃ)です。

一般にいわれるカゼとは、すでに引いてしまった症状のことで、鼻水が出たり、咳が出たり熱が出たりする状態のことを言いますが、「気診」の世界で言うカゼとは、その前の段階で、身体の周囲の気に風邪(ふうじゃ)が付いた段階を言います。

ちょっと頭が重い、肩が凝る、急に首が回らない、冷える、関節が動きにくい、筋肉が硬い、喉に違和感がある、歯がうく……そのような状態を気の世界ではカゼと呼んでいます。

身体の調子がそれほど悪くない時は、風邪(ふうじゃ)が付いても、自分の力で追い出せます。身体を温めてゆっくり休めば、翌日には元気になるでしょう。

しかしとても疲れていたり、冷えていたりしますと、風邪(ふうじゃ)を追い出す力が弱くて、気の身体についた風邪(ふうじゃ)が身体の中にまで影響して、カゼを引いてしまいます。身体はそれを追い出すために、鼻水を出したり、咳をしたり、熱を出して免疫力をアップさせます。

したがって風邪(ふうじゃ)を追い出す身体の反応を一般的にはカゼと呼んでいるのです。