小田先生は臨床の中で、患者さんが痛みを訴える局所だけを診るのではなく、全身の状態を診て、筋肉の緊張や圧痛部位を調べることによって、東洋医学的な観点から身体の部分と全身のつながりが把握できるようになったと言います。そして、身体の状態から、さらに周囲を取り巻く気の状態を把握できるようになったそうです。

「気診」は訓練すれば誰でもできるようになります。しかし始めのうちは胸鎖乳突筋の反応をとらえることはほとんどできません。決められた周波数にダイヤルを合わせるとラジオが聞こえてくるように、「気診」の気と自分の気を合わせますと、首の筋肉の緊張・弛緩がとらえられるようになります。

訓練の始めは呼吸法です。そしてその後さらに訓練を積みますと、気の異常の原因をつかんだり、それを改善するツボを把握したり、気を送ったりすることができるようになります。

今日(こんにち)、「気診」は食生活を健全に保ち健康を維持するなど、様々な分野で応用することが期待できると考えられています。

二、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)検査法

ところでこの胸鎖乳突筋がどこにあるかといいますと、耳の後ろから鎖骨にかけて走っています。首を横に向けると、反対側に浮き出してきますからわかります。この筋肉を、親指と他の指(何本でもつまみやすいように)でつまみ、もう片方の手のひらをセンサーにして気の状態を調べます。

胸鎖乳突筋検査法には二つの大きな反応があります。

①身体に合わないものを持った時に、胸鎖乳突筋は緊張する

②気の状態の悪いところに手をかざすと、胸鎖乳突筋は緊張する

この二つの反応を頭の中にインプットしておきます。

この検査法では、身体に悪いもの、合わないものを調べることができます。また気の状態も調べられます。

 

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