高田はスキー発祥の地といわれ降雪量も多いのですが、直江津は海岸線に近いせいか、高田ほど雪は降らず、スキーの授業もありませんでした。それでも年に一度はドカンと降って、道路に立ち往生していた車がみるみる雪に埋もれてしまったこともあります。

雪がたくさん降ると屋根の雪下ろしをしなければならず、あるとき父の手伝いで、姉と二人屋根に上がったのですが、雪を下ろすより自分たちの方が落ちそうになり、キャアキャア騒いでいたら、

「お父さん一人でやるすけ(やるから)、おまんた(あんたたち)もういいわね」と父に言われてしまいました。こんなときは男の子がいたらよかっただろうなと思います。

雪が絶え間なく降り続く日、炬燵にもぐって空を見上げていると、ふいに家ごと舞い上がって、空中散歩を始めたような錯覚に陥ったことがあります。

また、静まり返った夜に遠くでピーッという汽笛の音が聞こえると、何だか無性に物悲しくなり、センチメンタルな気分になったこともあります。

あるとき『直江津町史』で直江津の歴史を調べてみると、奈良時代に聖武天皇の“国分寺建立の詔(みことのり)”により五智国分寺が建立され、越後の政治の中心として栄えたのが直江津の始まりのようです。

慶長時代になって海岸近くに福島城が築城されたのですが、そのあと、高田に移城(高田城)され、城下町も一緒に移されたために直江津は衰退してしまったのだそうです。

その後、鉄道と海路の重要な交通の要となり、また工業地帯としても再び活気を取り戻したとのことでした。

もしお城がそのまま直江津に残っていたら、直江津の街並みも今と違ったものになっていたかと思うと、ちょっと見てみたかったような気もします。

 

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