【前回の記事を読む】永観堂、三十三間堂…そして最後の目的地東寺。「そうだ京都へ行こう。」でも有名になった本尊阿弥陀如来が表すものとは?
京都Ⅰ編
空海を訪ねて 2017年10月11日(水)~ 13日(金)
10月 13日
東寺(とうじ)
観受付を済ませ、瓢箪(ひょうたん)池を回って五重塔を仰ぐ。
五重塔(国宝)は高さ約55メートル。木造建造物としては日本一の高さを誇る。初層内部は非公開だが、心柱(しんばしら)を大日如来として、その周りに阿閦(あしゅく)、宝生(ほうしょう)、阿弥陀、不空成就(ふくうじょうじゅ)と四尊の如来を配し、金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)の世界が広がっているという。
金堂(国宝)に入り、本尊薬師如来と脇侍(きょうじ)日光菩薩(にっこうぼさつ)、月光菩薩(がっこうぼさつ)を拝見する。薬師如来は光背(こうはい)に 7体の化仏(けぶつ)を配し、台座には表情豊かな十二神将がぐるりと並ぶ。像高3メートル弱、台座と光背を含めれば10メートルにも及ぶ。その大きさに圧倒される。
次に講堂(こうどう)で立体曼荼羅を拝観する。
曼荼羅は密教の教えや世界観を視覚的に表したもので、基本的には平面図だが、それを空海の構想で三次元で表したのが立体曼荼羅である。
講堂に入ると、21体の仏像が出迎えてくれる。大日如来を中心に五智(ごち)如来、金剛波羅蜜菩薩(こんごうはらみつぼさつ)を中心に五大菩薩(国宝)、不動明王を中心に五大明王(国宝)、そして周囲には、四天王および梵天(ぼんてん)(国宝)、帝釈天(たいしゃくてん)(国宝)が整然と並ぶ。