【前回の記事を読む】筋トレを始めたら、スポーツジムに行こう! 自分と違う考えを持つ人と出会う大きなきっかけとなる場所
第1章
1-5.筋肉は国境を越える 世界への架け橋
語学は本当に最低限でもよい。片言でもよい。ただ「筋トレに参加させてくれ」という一言だけで、同じ筋トレ民と出会うことができて、意気投合できた。
もちろん、英語のできない私がニューヨークの公園で出会った相手と、本当に意気投合できていたかは分からない。
しかし私の主観では、心が通じていた。私が自信を持って信じているのでそれでいいのだ。
もう少し具体的に説明すると、筋トレを始めた私は、ストリートワークアウトという筋トレ文化に興味を持ち、その本場であるニューヨーク公園まで行ってみたのだ。
そこでの出会いはかけがえのない思い出となり、現在まで、私の情熱の炎に薪をくべつづけている。その炎とは、もちろん筋トレへの執念である。
話を戻そう。筋肉があれば問題は解決しない。
コミュニケーション能力が育つかというと、微妙なところだ。だが筋肉があったので、いざとなった時に何とかなったのだ。筋肉は目に見える。私が鍛えてきた人間であることは、言語の壁を越えて相手に届いた。
鍛えた筋肉だけで食べていく、これは難しいかもしれない。
しかし、運動や食事に関する知識を得て実践した経験、ジムに通って最低限のコミュニケーション能力を育てたあなたは、とりあえずのアルバイトを始めるには十分過ぎるだろう。そこから何を目指してもよし。「とりあえず生きる」ための第一歩が筋トレである。
さて、あなたが今持っている資産の中で、一番人に自慢げに見せられるものは何だろうか?
「そんなものないよ」「昔買ってプレミアが出たこのアイテム?」
その程度しかないとガッカリすることはない。
筋トレすれば、「筋肉がある」と言うことができる。しかも、その資産を作るのに、ほぼお金はかからない。そして、筋肉がついた身体は、どんなにお金を払っても、何もしないでは手に入らない。
どんなお金持ちでも、鍛え上げた肉体は、自分の力でしか手に入らない。
その点において、あなたと筋肉を持ったお金持ちは同等である。あるいは、筋肉を持っているという点で上回れるかもしれない。石油王にだって勝てるかもしれない。
筋肉は国境を越える。鍛えておいて損することはないのだ。