第四章 スラバヤを楽しむ

スラバヤ旧市街

スラバヤは人口約三百万人のインドネシア第二の都市で、人口四千万人を擁する東ジャワ州の州都でもある。よくインドネシアの大阪と言われているが、首都ジャカルタとの差は東京と大阪の差どころではない。市の中心部にもオフィスビルは少なく、スーツ姿の人を見ることはほとんどない。

また、古くから交易都市として栄えてきたので、中華系の人や目鼻立ちのはっきりしたアラブ系の人も多く、旧市街にはチャイナ・タウンやアラブ人居住区がある。

スラバヤの北に位置する旧市街、ジュンバタン・メラ(赤い橋)の辺りは独立戦争の時にイギリス軍と激しい戦いが行われた場所であるが、現在はベチャと呼ばれる自転車タクシーの客待ちの場所となっている。

その近くにジュンバタン・メラ・プラザという庶民向けのややさびれた大きなショッピング・モールがある。

ジュンバタン・メラからマス川沿いに北に五百メートルほど行くと、渡し船の乗り場があり、のんびりとした空気を味わいながら約十円で対岸に渡ることができる。

対岸の路地を入っていくと、サウジアラビア、イエメンなどの移民が居住するアラブ人の住宅地になっており、その北側には十五世紀にジャワ島でイスラム教の布教活動を行ったスナン・アンペルの墓のあるアンペル・モスクがある。

この建物は東ジャワで最も古いモスクで、木造のためか落ち着いた雰囲気である。このモスクの参道の両側には衣料品店や食料品店が並び、賑やかな音楽が流れ、多くの人でごった返している。

スラバヤ中華街にある伝統市場

 

次回更新は3月23日(日)、8時の予定です。

 

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