【前回の記事を読む】気になった年配の日本人男性は十二歳年上で、定年後インドネシア法人の社長をしていた人で…
第三章 還暦前の初転職
還暦前の転職作戦
コミュニケーション能力については、国内営業で実績があったので、日本人同士では特に問題はないと思っている。語学力については、インドネシア語は日常会話レベルであるインドネシア大学のBIPAⅠは修了した。
インドネシア語の補完として英語が使えるので、BIPAⅡを修了できれば、ぎりぎりインドネシアで現地採用として勤務できるレベルではないかと思う。インドネシアでの勤務経験はないが、これは今更どうしようもない。
しかし、現地生活もすでに半年以上が経過し、BIPAの授業やいろいろな生活体験を通してインドネシア人の考え方について、ある程度、理解できるようになった。専門性については、商品軸で見ると楽器となるが、これはインドネシアではほとんど需要がない。
職種という軸で見ると、法人営業、販売政策や商品企画などの企画業務、管理職としての部門の損益管理及び人事管理である。私は法人に対する卸営業の実績と管理職としての部門損益の管理、人事管理、企画の実行力を主体に職務経歴書を組み立て、アピールすることにした。
また、いくつかの新規業務プロジェクトリーダーとしての経験から、常に失敗した時の被害を最小限に抑えることと次善の策を考えていたことを、履歴書と職務経歴書に記載してアピールしようと思った。
入社面接
BIPAⅡを修了した時点で応募可能な案件がなかったので、BIPAⅢの授業が始まる前の休みを利用して日本に一時帰国し、グローバル人材塾(GJJ)の田村さつきさんにインドネシアの就職について相談した。
ちょうど同じタイミングでJACインドネシアからも二社ほど該当案件があるという連絡を受けた。ところが、その面接の日程の連絡を受ける前に、人材紹介会社、T社の担当者から、すぐに面接を受けてほしい日系の印刷会社があるとの連絡があり、T社の担当者と一緒にその会社を訪問して、現地法人の社長面接を受けることになった。
JACインドネシアの担当者が言っていた通り、求人案件は波があり、出る時はまとまって出てくる。