「配達できないならどうして電話をしないのか。おかげで一日無駄に過ごしてしまったではないか」と文句を言った。「明日の午前中には必ず持って来るように」と強く言ったところ、ようやくその翌日の午前中に荷物を受け取ることができた。
その後、アパートのマーケティング・オフィスに行って、「荷物が届いた時、私は部屋に居り、オフィスには携帯電話の番号も届けているのにもかかわらず、どうして私に連絡もせず、配達員に私が住んでいないと言ったのか」と詰め寄ったが、無視しているのか、英語がわからないのか、それともインドネシア語が話せないのを馬鹿にしているのか、自分の携帯電話でずっとゲームをしていて話をしようとしないし、目も合わせようとしない。
日本ならキレてしまうところであるが、インドネシア語でうまく怒れそうもないのであきらめた。
インドネシアのふつう
アパートの中には小さなワルン(大衆食堂)が二軒とコンビニがあり、大雨の時も外出せずに過ごすことができ、生活をするうえで申し分ないように思っていた。ところが、住み始めるといくつかの問題に気付いた。
一つ目は、アパートに自分で洗濯できる場所がなかったことである。部屋に洗濯機を置く場所がないうえ、共用の洗濯機もない。一応、アパートの中に有料クリーニングがあり、しばらくそこを利用していたが、二度、自分の洗濯物がなくなり、代わりに見たこともない他人の洗濯物が混じっていた。
作業を行っているのは中学生くらいの男の子が三人で、受け渡しの時も日付、名前と部屋番号だけが書かれたメモを渡されるだけである。それ以降、下着やタオルは自分の部屋のシャワールームで手洗いし、アウターウェアは近所のクリーニング店に出すことにした。しかし、シャワーで手洗いするのは結構、時間と力が要る。