振り向くと、戸田さんが斜面下に向かって背伸びする危ない格好で覗き込んでいます。こちらを向いて「やばいですよ!」という声を投げ掛けてきます。「くれぐれも注意して下さいよ!」と大声での返答となります。確かに、下を観ると正直、自然と体が震えるのが分かります。
本日の目的を達し、二人合流して戻ることとします。来たルートをそのまま同じ所を歩くのも能が無いので、若干コースを変えつつ、また、そうした中で踏み跡を振り返りつつ歩くこととします。
その都度その都度、振り返る情景も変化があって、時にはカメラのアングルを考慮してシャッターを押したりします。
足下には「セイロンベンケイソウ」一名(いちみょう)「ハカラメ」とも「提灯花」ともいわれているのですが、綺麗にピンク色の花を付けています。間もなく小笠原の至る所で咲き誇ることとなる花ですが、今年初めて観るハカラメの花です。ついつい写真撮影となります。
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