八月十五日(土) 小雨のち曇り
北の警備兵の言い分
今日は「解放節」(日本による統治が終わった日)で休日であったが、八時四十五分ごろ徐(ソ)代表から海岸で我が方の釣り人と北の警備兵の間で海岸への立ち入りをめぐってもめているらしいとの連絡が入り、急いで出動(運転は徐代表)。
現場に着いてみると、韓電建設本部職員二名が海釣りを楽しんでおり、五十メートルぐらい離れたところで北の警備兵が銃を肩から下げて見守っているという状況。大きな争いがなかったことにひと安心。
しばらくして、別の若い警備兵がやってきて、ここは「朝鮮の領土」だから許可がないと娯楽目的では使えない、すぐに出ていけと抗議。
徐代表は、ここはKEDOが原子力発電所建設のため貴国から引き渡されている地域であり、どのような目的で使うかは我々が決めること。また、我々の許可なく勝手にこの地域に入ってほしくない旨反論。
上司の命令であり、それはできないと北の警備兵。対峙したまま十一時三十分ごろまで釣り人につきあい、成果なく(魚が釣れないまま)引き上げる。
引き上げの少し前に肩に二つの星をつけた偉い(?)人(社会安全部副局長)がやってきて、「みなさんの安全を守るため、立ち入り制限をし警備兵を配置している」との説明。KEDOが自由に使える地域であるということは百も承知の様子。
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