八月十三日(木)  雨のち曇

食べ物と疲労の結果

朝からおなかの調子がおかしく若干頭痛がしていたが、なんとか午後三時ごろまで事務所にて勤務。しかし、下痢と頭痛が収まらず結局医務室で薬をもらって飲み、休むことにした。

K医師の話によると、こちらの非衛生的な食べ物と旅行の疲れがたまったせいとのこと。ここに来るまでバスに揺られること五時間の道のりと、途中のホテルで食べた美味しい北朝鮮料理(興冷麺感)(ハムフンネンミョン)が体にこたえたようだ(注:その後二年間は体調を崩すこともなかったから、この時いかに緊張していたかがわかる)。

八月十四日(金) 曇

不思議に思う国家予算の使い方

南大川(ナムデチョン)(建設サイトから十六キロ離れた砂利採取場)へ行く途中に俗厚(ソクフ)という村があり(鉄道駅もある)、そこには金日成(キムイルソン)主席が一九五七年に訪問したことを記念する碑が線路のそばに建てられていた。

それが真新しいので不思議に思っていたところ、韓電建設本部の土木課長が最近(一、二カ月前)に建てられたのだという。多くの国民が飢えに苦しんでいるというのに、こんなものに金をかけるなんて北朝鮮の予算の使い方はいったいどうなっているのだろう。

また、村々や山々に金父子を讃える標語が大きく掲げられているが、その数といい内容(金日成(キムイルソン)主席を讃える歯の浮くような標語が多い)といい全くあきれるほかない。