これらのターンは、生まれ故郷に戻ってくる・途中まで戻ってくる・生まれ故郷から離れて全く別の所へ移住する(これはもうターンではないと思うが)、というものだが、これも住所・居所・日常生活をする所・場所を変えるのであるから、旅には含まれない(海外移住の前提として、海外の視察・様子見は、海外旅行と考えてもよいと思うが、同様に国内移住の前提としての、視察・様子見・準備は、旅(国内旅行)の範疇に含めてよいと思う)。
これに関連して、観光という言葉がある。概念の変化はある(最初は幕末の国の光を観るという意味の軍艦の名前)が、今は物見遊山(日々生活する日常空間と違った各地の世界遺産等の名所・旧跡・風光明媚な所を見物して歩き、各地の名物料理を食べ歩く)のイメージで使われる事が多い。旅・旅行はもう少し広い意味で使われる。
更に、最近インバウンド・アウトバウンド・国内旅行と、主に観光産業・観光行政の立場から、分類される言葉がある。日本人の海外旅行は、アウトバウンドに分類される。
(最近よく使われるインバウンドは、海外からの外国人の日本国内旅行である。これらは、観光を産業として捉えどう取り込むか、からの視点での言葉である。コロナ禍で一気にぱったり観光産業が落ち込み深刻な問題になったが。)
話はそれるが、コロナが少し落ち着いて、観光に付随する産業を支援する目的で、ゴー・ツー・トラベル、というキャンペーンがあったが、ツーは英語のto不定詞(現在分詞・過去形・過去分詞形とかのように定まっていない、動詞原型)ではなく次に名詞のくる前置詞のtoであろうから、英語的に考えれば、目的地点(名詞)への方向を表す言葉なので、動詞原型は来ず、ゴー・ツー・サムウェアー キャンペーン、ではなかったかと思う。
goは、go doing(〜しに行く)という表現もあるが、本来自動詞(主語と対象との関係ではなく、主語自体の動作・状況を説明する動詞)で直接後に目的語を取らず、行く(日本語では方向性を前提としている)というより、動く・移動する、の意味で、方向を示すには、前置詞toが必要で次に目的地・名詞のはずである。
〜するためにというto不定詞(副詞的用法)がくるとしてもそのあとのはずである。英語の戦争・コンバット映画を見ていると、go! go!といっている)。
個人の海外旅行者としての立場からは、このように分類されたからといって、特別に意味があるわけではない。
【前回記事を読む】全く知らない異空間で未知の問題に遭遇し、たった一人でいかに取り組んでいくか解決していくかに意義を見出すようになった旅