第4章 一夫と泰子さんの生い立ち

2 我が家の話し合い

家族会議始まる

この会議では、親も子も関係なく何でもみんな平等にし、司会と書記は家族五人で持ち回りでしました。

まず一人ずつ、一か月間の反省と今後の目標を言い、続いて家族それぞれに、言いたいことやこうしてほしいと思っていること、よかったことなどを言うようにすると、これはとてもうまくいきました。

いや、正確にはただそれだけでは多分うまくいかなかったと思います。泰子さんの提案で、会議のときに食べるお菓子を子どもたちが買ってくるようにしたのです。このお陰でうまくいっていたのだと思います。食べ物で釣るのも、ときには効果がありますね。

定例ミーティング

こんな土台があったからか、泰子さんが認知症になってからも、月一回子どもたちが我が家に集まって様々な問題について話し合っていました。

◦現在使える介護サービス

◦泰子さんが、この先施設に入居する費用は年金や貯蓄で足りるのか

◦財産状況の把握 

◦保険証書などの管理

◦私の将来の問題も同様であること

◦災害時の準備

◦相続の問題

これらのような様々な問題や一か月の状況を話し、場合によってはその対策について意見交換をしていました。残念ながらコロナ禍になってからはリモートで行っていました。

このように我が家の話し合いは、家族みんなで取り組むことになり、とてもよかったと思います。