四季折々、わたしのカケラ

緑色の平和

向日葵が咲いていた

おめでたい黄色の絨毯のようだった

輝かしい黄色の絨毯だった

鮮やかな色彩が瞳に眩しい

空の青と向日葵の黄色に包まれた世界

青と黄色の世界をどこまでも歩いてゆく

歩いて歩いて 終わりを探した

わたしの旅が終わるのはいつなのだろう

旅の始まりは 地平線の向こうに沈んで

それがいつだったかも思い出せない

ひとりでいることは怖くはなかった

まわりには優しい青と黄色がいたし

わたしがするべきことはわかっていたから

わたしが恐れたのは終わりがないことだった

空虚な風がわたしを撫でた

風にあおられた向日葵の花びらが 空に舞い上がった

空の青と混ざる 綺麗な緑色の世界がうまれる

ようやく青と黄色が終わりを迎えるのを見届け

安堵したわたしは緑色を瞳に焼き付けて

恐れを手放した

わたしが旅を終えたとき 緑色の平和が世界を包んでいた