●「ワクワク作り」を考える
また先日、面白い資料を発見した。スポーツ庁の「障害者スポーツ推進プロジェクト」に採択された川崎市の取り組みをあらわした絵本『ワクワクのつくりかた~オープンエアメーカーになろう!~』(かわさきオープンエアプロジェクト作)である。
子どもが障害者を理解し一緒に楽しむための大切さについて、「ワクワク」というキーワードで解説している。「知らない」というワクをなくし、みんなでワクワクするための、子ども向けのレポートであるが、これがとてもわかりやすく楽しい。
ちなみに、私の読書ライフの入口として共感できるところも多い。参考までに共有したい。
例えば、「みんなが ワクワクできること どうやったらみつけられる?」という問いに対して、
「はんたい」をはっけんする 例 みじかい→ながい おおきい→ちいさい まえむき→うしろむき
「にている」をはっけんする 例 なげる→ころがす たつ→すわる しかく→まる
「つづける」をはっけんする 例 1かい→なんかいも ひとりずつ→みんなで ばらばら→つなげる
一見、平易な言葉であるが、この3つをどこまで掘り下げることができるか。
表現を変えて言えば、
はんたい=対称性 →今までの自分の選択と違うこと・反対のことを考える
にている=類似性 →ちょっと違った角度から考えてみる、視点を変えてみる
つづける=循環性 →続けること、発想を深めること、広めること
(この発想の仕方は、太刀川英輔『進化思考』(海士の風 2021年)によく似ていることを付け加えておく)
【前回の記事を読む】日本と決定的に違う台湾の「セカンドライフ」スタイル。理由は高齢化における4つの基本的な考え方