【前回の記事を読む】加齢によって低下する認知機能。認知症の予防・改善には、読書! 想像力を持って読み進めることで、脳全体が活性化され…

第一章「人生100年時代」の 到来

(3)「読書が苦手な人」「老後に不安を感じている人」集まれ!
~「ワクワクリベンジ読書宣言!」~

●「名作」との出会いを!

ショウペンハウエルは「ギリシア・ローマの古典にまさるものはない。たとえわずか半時間でも、古典の大作家のものであればだれのものでもよい。わずか半時間でもそれを手にすれば、ただちに精神はさわやかになり、気分も軽やかになる。心は洗い清められて、高揚する。旅人が冷たい石清水で元気を回復するようなものである」(『読書について』P139岩波書店1960年)としている。

私自身、ギリシア・ローマの古典は難解であまり読んでいないが、要は「名作を読みなさい」ということと理解している。

それでは「名作」とは何か。「ギリシア・ローマの古典」というだけではなく、古今東西の代表的な文学作品や話題作も含まれると考えるが、それは拡大解釈し過ぎだろうか。私の場合、名作との出会いのアドバイザーは、「信州読書会」というweb活動を中心としている読書会である。

ここでは『楽しく読書』『楽しく学ぶ』をモットーに国内、海外の近代文学や古典文学の作品を精読している。併せて課題図書を精読した音声講義や作品の朗読なども随時行っている。メインとなるのが、毎週金曜日の夜のオンライン読書会。課題図書について会員の方から寄せられる読書感想文をもとに、主宰者のコメントや作品分析などがある。

投稿される方々の視点には学ぶべきものがある。「なるほど、この作品はこういう見方もあるのか」「この時の登場人物の気持ちはこういうことなのか」など、毎回目からうろこである。

さらに主宰者の方の幅広い読書歴からの深い作品分析。これはちょっとした大学の講義でも聞くことのできない、知見とウィットに富んだ内容である。時に横道・脱線もあるが、そこもまた魅力的である。

特に主宰者の分析コメントの中で、よく課題図書以外の参考作品を案内される。私としてはこれがたまらない。私の知らない名作ばかりである。思わず翌日購入に走ったことは何回もある。これが私の読書熱をさらに掻き立てる。その他にも「雑談」や「精読コンテンツ(有料)」をはじめ数々の魅力的なサービスもある。

「雑談」は書籍の紹介・解説や主宰者が日々考えていることをライブ配信している。視聴者がチャットを使うことで双方向のコミュニケーションも楽しむことができる。「精読コンテンツ」は主宰者の知見を強く感じるところである。1つのテーマについて、書籍をもとに何十回にもわたって解説・評論・分析しコメントしている。