■2021年11月18日

昨夜は脚の痛みが再発し、深夜0時から苦しみ出した。朝6時、脊髄担当医から昨日の血栓検査の追加説明を受けた。痛みが弱いはずの右脚のふくらはぎから血栓が発見された。

一瞬バットで殴られた感覚がして、医師が何を言っているのか理解できない。突然のことで私の心拍数はマックスに跳ね上がった。

「心臓や肺に血栓が飛ぶと死に至るリスクがある。血液をサラサラにするために投薬を即座に開始する。改善には3カ月は要する」と言われた。

更に「鼻血や歯茎の出血など小さな傷ができた場合、止血は不可能。全ての動きに気をつけてほしい」と副作用の説明を受けた。

夕方、リハビリ担当医が来室された。この方は毎日全データを事前に点検して整理した上で、明るく穏やかに来室される。ベッドの上で怪我はしないように、静かに起き上がる訓練を始めて頂いた。

入院後1カ月が経過し寝たきりの姿勢が多くなったためか、少し起き上がると、数秒後には血圧が通常の半分以下に急降下し妻は失神した。

人間は首の下にセンサーがあり、寝たり起きたりする際に頭に必要な血流をセンサーが感知し、脚から心臓や肺に必要な血液を噴射するらしい。長期間の寝たきり状態でセンサーが故障。今は起き上がっても、必要な血液が頭部に噴射できないため、失神するらしい。

「一週間は起き上がりと仰向けを繰り返し、センサーを回復させましょう」

妻に優しく語るリハビリ担当医の説明は理解しやすい。妻の体調に配慮しながら起き上がり訓練を続けて頂いた。

全ての方々に感謝申し上げたい。

「ありがとうございます」

【前回の記事を読む】夜通し壁を突き抜けて響く死の縁からの悲鳴。妻は激しい腹痛と左脚の痛みに襲われ気を失った

次回更新は7月20日(土)、16時の予定です。

 

【イチオシ記事】「気がつくべきだった」アプリで知り合った男を信じた結果…

【注目記事】四十歳を過ぎてもマイホームも持たない団地妻になっているとは思わなかった…想像していたのは左ハンドルの高級車に乗って名門小学校に子供を送り迎えしている自分だった