小説 ファンタジー小説 仲間 平和 2024.06.01 “別な地球”の住民が全てエリート階級である大都会島で生まれた「ぽろもき」。1歳で上位様と呼ばれる特別な権力を持った家庭に望まれて預けられるようになったものの、それは孤独な日々の始まりだった
小説 『いつか海の見える街へ[人気連載ピックアップ]』 【最終回】 須賀 渚 彼女はひとりで逝ってしまった――。危篤になる前に「会いたい人はいないか」と看護師が聞いたそうだが、彼女は… 【前回記事を読む】「私、ここに自分のお墓を買ったの」と話し出す彼女。「身寄りがないから…ほんとはあなたのそばにいたいけど、許されないわ」扉が開いて、以前にも会ったことのある婦長が現れて「面会室」と書かれた部屋に案内された。向かい合わせの椅子があり、座るようにと手で示した。向かいに腰を下ろした婦長は、低い穏やかな声で話し始めた。年末の風邪の症状から高熱を出し、さまざまな治療が試みられたが、免疫力が…
小説 『ボイス・リミット』 【最終回】 松本 すけ 「癌」? 耳を疑った。彼女が子宮頸がんを患っていたなんて…恋人の死因を葬儀中に知ってしまった僕は、そのままその場に倒れて… 【前回記事を読む】昨日まであんなに元気だった彼女が急に死ぬはずがない――声だ。声の上限を迎えて死んでしまったんだ…二日後、葬儀は学校関係者も含めて執り行われた。裕翔はこの二日間、食事は何も喉を通らず、放心状態だった。葬儀に参列し、一人ずつお焼香をした後、彼女の顔を見ると、とても綺麗な顔をしていた。眠っているだけのような顔をしていて、今にも起きていつもの笑顔を見せてくれそうに思えた。「これからいろ…