写真を拡大ある日の午後、また、てんとう虫が家の中に入ってきた。それは、もしかしたら以前にも迷い込んだことがある同じてんとう虫だったかもしれない。大急ぎで家の中の明るい方向を探すふうでもなく、ぽろもきの気のせいか、のんびりと動いているように感じた。ぽろもきは、のそのそと動く様子が妙に可愛らしく感じられて、身をかがめて、できるだけ同じ目線になるように床に横になって観察を続けた。すると、まるで今までの…
[連載]ぽろもきの冒険
-
小説『ぽろもきの冒険』【第5回】エゾノ はやと
部屋に転がっていたコインを手にぽろもきの冒険がスタート! スープにぴったりのパンを求めて港に向かって歩き始めるとそこには……
-
小説『ぽろもきの冒険』【第4回】エゾノ はやと
「だからおまえはダメなんだ。人間のクズだな」夜になると父から言われた言葉が頭の中で再生されて自然と涙がこぼれ…
-
小説『ぽろもきの冒険』【第3回】エゾノ はやと
妹が僕との同居を嫌がり、父に不満を訴えた。そして、僕は父から古い小さな家へ一人で住むようすすめられ…
-
小説『ぽろもきの冒険』【第2回】エゾノ はやと
幼さが消えて少年になる頃に両親の元に返されたぽろもき。それは悲しい時間の幕開けだった
-
小説『ぽろもきの冒険』【新連載】エゾノ はやと
“別な地球”の住民が全てエリート階級である大都会島で生まれた「ぽろもき」。1歳で上位様と呼ばれる特別な権力を持った家庭に望まれて預けられるようになったものの、それは孤独な日々の始まりだった