自分自身も、部下の工場長、課長、係長、班長に「キチッと教えろ! 定着させろ!」とは言い続けてきたが、結果は……。
この分野のマネジメントの失敗は、
① 誰かが代表して各部門、各人の「当たり前」を収集して集大成し、配布する。
② 配布し終わったら、自分の責任は全うした、後は、最前線が「やる」だけ。
……ここがうまくいかない!
③ 「伝えたはずだ!」「全部、網羅した!」の満足感では現場の実態がわからない、現場を見に行く気もない人が多い。
④ 最近では、「集大成」したものが現場ですぐ見えるところになくて、管理者の「PCの中」という事態もある。
これらの、失敗からの挽回ポイントは、
① 指導者、管理者、経営者が「当たり前」を自分のものとして、全て頭の中に入れる。
② 現場で見つけた「当たり前」の逸脱、不遵守を、決して見逃さない! 「見て何も言わない」のは黙認、認めたこととなっている。
③ 上記の逸脱、不遵守を見たら、その場で、「自分の言葉で」「相手に合った言い方で」「理由を伝える」、できれば自分自身の失敗体験があれば、さらけ出して相手が理解したのかどうかを見極める。それを納得するまで続ける。
④ 各層の管理者・指導者によっては、「得意・不得意」があれば、確認して、お互いに共有しておくことも一人で奮戦せずに皆で助け合うこともできる。
⑤ 「当たり前」も一度決めたらおしまい……ではなく、少なくとも年に1回は見直し、追加したいもの。このタイミングで、関係者(特に経営者、管理者、指導者)で目線合わせができる。
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