ガイダンス 幸せとは何か ~幸せを知らないと幸せにはなれない~ 幸せになるためには?

縁が人生を発展させる

与えられた運命の中で精一杯努力をして、因果応報の法則に従う

私は、自分の運命の流れに乗るとともに、与えられた運命の中で精一杯努力をして、因果応報の法則に従い今の環境に辿り着いたと思っています。

中学生時代から父親の勧めにより、私は何の疑問もなく歯科医師として実家がある東京に開業するというキャリアデザインを描いていました。私と父の夢である歯科医師を目指し歯学部に入学した時に、大きな出会いがありました。母校(芝高校)の先輩である故小林茂夫名誉教授(新潟大学)との出会いです。

小林教授の専門は解剖学で、まさに私と解剖学との出会いでした。小林教授は威厳を誇示せず学生目線で接してくれる親しみのある先生で、入学時から目をかけて頂き、私は解剖学教室に足を運ぶようになりました。

専門課程に進学した3年生からは教室での英語の本読み会に参加するようになり、教室スタッフや教室に出入りする先輩たちとも親しく接する機会を得て、他のクラスメートよりも臨床や研究を含めた歯学の世界について深く知ることとなります。

父から大学院に進学して学位(博士)を取るように勧められていたので、臨床講座に進学するのでなく、4年間は基礎講座である解剖学を専攻するという選択肢を選んだのも自然な流れでした。

大学院に進学する際にも大きな出会いがありました。故藤田恒夫名誉教授(新潟大学)との出会いです。私と藤田先生との出会いは、歯学部6年生の25歳(1986年)の時で、翌年に大学院入試を控え、受験科目のドイツ語対策のために、藤田先生が医学生と行っていた本読み会に参加したのが始まりでした。

受験対策のつもりが、結局藤田先生の退官まで9年間ドイツ語のグリム童話を読むことになりました。藤田先生からは「目先の必要性を追うのでなく、一見不必要に思えることを継続してやることの重要性」を伝えて頂きました。

藤田先生からは、学生との関わりや研究に対する姿勢など、現在の教育・研究者としての基盤をつくる上での欠かせない多くのことを学ばせて頂きました。