結婚のカタチ
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男性が少し少ないようだが、かなりの参加人数だ。二時になり進行役の担当理事が登場。
「皆さんこんにちは。今日は雨の中お越しいただきありがとうございます。というか、雨だから大勢お集まりいただけたのかもしれませんね」
会場からはどっと笑いが起こった。
「さて、今日の講師は、リフォームアドバイザーの間宮芳子先生です。いろいろ役に立つお話が聞けると思いますので、最後までお楽しみください。では、間宮先生、よろしくお願いいたします」
「こんにちは、間宮です。今日はリフォームについてということですが、大掛かりなリフォームはお金もかかり、準備にも日数がかかります。ですから、プチ・リフォームとか、部屋の中の整理、家具の配置など、どのご家庭でもできることを織り交ぜてお話ししたいと思います。
いろいろ試してみてもどうしようもない場合や、家族構成が変わって使いにくいというときには、思い切ってリフォームされるのが良いと思います」
と、まず、本格的なリフォームのコツ、考え方などが紹介された。
周りを見回すと、真剣にメモを取っている人もいる。このマンションも築十五年になるから、そろそろリフォームをしたいと考えている人も多いのかもしれない。
「リフォームは思いつきで始めるのではなく、計画的に効率良くしたほうが経費もかからないですね。また、リビングの壁紙を最初に替えたいという方が多いんですが、まずは、水回りが大丈夫か確認しましょう。一番お金がかかるのですが、生活に一番大事なところですから」
美紀が住んでいる部屋は五年前に中古で買った物件だが、入居時に水回りは最新のものに替えてあったし、壁紙もきれいになっていたので、当分リフォームは必要なさそうだと思った。
「皆さん、モデルルームのような家になる必要はないのですよ。ある程度物が散らかっていてもごみ屋敷でない限り、住む人が居心地が良ければそれも良しです。まあ、お客様が来て、座るところがないほど散らかっているのは考えものですけれどね」
会場では笑いが起こるとともに、中には、ほっとした顔をしている人がちらほらいるようだ。美紀のところはいつ来客が来ても大丈夫なくらいきれいである。