俳句・短歌 歌集 自然 2023.06.15 歌集「緑葉の里」より三首 歌集 緑葉の里 【第14回】 上條 草雨 大いなる自然と文明遺産に抱かれて この地球(ほし)に住まう この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 春はる巡めぐり紋白蝶がヒラヒラと雑草ざっそうの上柴しばの上舞う 宵闇に多種たしゅの庭の木其々それぞれに希望宿やどして佇んでいる 爛漫らんまんに誇り咲いてるパンジーが春の日差ひざしに気持ち良く揺ゆれ
小説 『13.Feb チョコレーション』 【第5回】 齊藤 俊彦 トイレから出てきた彼に続いて出てきた彼女。私は二人が目配せしたほんの一瞬を見逃さなかった。彼にしてはトイレが長かったような… 【前回の記事を読む】大きな瞳と艶やかな長い黒髪にやや豊満なボディ。自分にはないものを明らかに感じてしまい…智子はピザを注視した。チーズとメニューにあるがナチュラルチーズでないのは明らかで、原材料は乳製品ではないと思った。智子はソーセージを口にしたが、子供の時に食べていたものとは味や食感が違うと気づいた。粗挽きとメニューにあるのに肉質は均一で獣脂感は全くない。本物の豚肉ではないのだろう。みんなは着…
小説 『29歳、右折の週』 【第17回】 言田 みさこ 少女が書いた手紙を破り捨て、代わりに私が書き直した手紙を投函した。彼を踏みにじる言葉を消して… 【前回の記事を読む】30歳の男が18歳の少女へ宛てた手紙。8枚にもおよぶその手紙には彼女への下心が見え透いており、さらに文末には…「ねえ、どう思う?」読み終わっても、あさみがうんともすんとも言わないので、少女が聞いた。あさみはガサガサと便せんを元の封筒に戻し、そっけなく少女に返した。「恋文だわ。キザな恋文。越前さんはあなたのことが好きみたい。それであなたは越前さんのことをどう思うの?」「いやよ、…