俳句・短歌 歌集 自然 2023.06.15 歌集「緑葉の里」より三首 歌集 緑葉の里 【第14回】 上條 草雨 大いなる自然と文明遺産に抱かれて この地球(ほし)に住まう この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 春はる巡めぐり紋白蝶がヒラヒラと雑草ざっそうの上柴しばの上舞う 宵闇に多種たしゅの庭の木其々それぞれに希望宿やどして佇んでいる 爛漫らんまんに誇り咲いてるパンジーが春の日差ひざしに気持ち良く揺ゆれ
小説 『「本当の自分」殺人事件[注目連載ピックアップ]』 【第10回】 水木 三甫 ホテルの入口、ためらいは一瞬で、後はただ身を任せていれば良かった。夫と同じことをしているだけだ。 【前回の記事を読む】硬直する体に構わず、若い桃のような頬に唇を当てる。首筋からさらに下へ、新鮮な匂い。しがみついていた彼女の腕の力は抜け…光彦から急な出張が入って帰れないという連絡が入った。淳美は光彦があかねと会うことを確信した。光彦のために自分は尽くしてきたつもりだ。それを裏切ったのは光彦だ。あかねの存在も淳美にとっては大きなストレスになっていた。いつもあかねに操られている自分にうんざりしてい…
小説 『眠れる森の復讐鬼[人気連載ピックアップ]』 【第37回】 春山 大樹 「私が捕まれば、娘は一人ぼっちの植物状態」…自らの手で、娘の人工呼吸器を止める…これ以上、苦しめたくなかった。 【前回の記事を読む】「絶好の復讐の機会だった」娘を “虐め殺した”主犯が、同じ病院に搬送され…花火大会の日、眠る男の口を濡れタオルで塞いだ。七月十八日の夜、私は一旦帰宅したと見せかけて、駐車場の車の中で服を脱ぎ、全身に包帯を巻いて梨杏と同じ姿に変装しました。中村大聖にこの姿を見せて梨杏と私の恨みがいかほど凄まじいか見せつけてやろうと思ったのです。深夜になるのを待って、私は非常階段から四階病棟に侵…