【前回の記事を読む】若葉台団地でひと悶着。長男が「おうちへ帰ろうよ」と号泣した理由は…

若葉台に越してきた頃

ついに若葉台が子どもたちのふるさとに

下の子たちが幼稚園に通いだしました。

幼稚園へ向かう道はヘビ道とも呼ばれています。くねくねと曲がりながら傾斜地を這うように延びています。その先には、カラフルなフランス瓦風屋根のおしゃれな低層住宅が並び、少し行くと秋には“ブタクサ”と呼ばれる黄色い花が頭を揺らすススキ公園へ出ます。

坂を上り切ると左側に春じおんの群生があり、伸びた茎の先には道の中ほどまで、萩がのしかかっています。萩は影を含んで重たく沈みこんでいます。朝の空が高層の建物の上をくまなくおおいつくしています。

子どもたちはそんな人工の都市機能と、古くから残る自然林のような木々に囲まれて成長していきました。