<件名>あれから45年

高校時代、私はことりほど賢くはなかった。

ことりを筆頭に皆に(女性ばかりですが)いろいろ教えてもらって、あの立場だったので感謝しております。

そのお陰で今の自分があります。

なぜか、高校、大学、社会に出ても、独立してからも、ことり以外は全て年上の女性にお世話になりました。

今、現在もおばちゃんに大人気!

私が若い子にモテたのは、ことりだけだったかも~

<件名>Re:あれから45年

45年前、私は純情可憐な女の子でした。

頭は良くありませんでしたから、そこのところは相原さんの記憶違いです。

相原さんの聡明なところに私は惹かれていたのですから。

カッコ良かったです、今もね。

付き合い始めたのはバイクで送ってもらってから一か月後くらいだったと思う。おしゃべりばかりしていた。学校で会うだけでは時間が足りなかった。当時は携帯もポケベルさえもない時代、家に帰って電話で長話をしていると親に叱られる。私たちはノートをそれぞれ一冊ずつ準備し、交換日記を始めた。それを提案したのは彼だった。

日記の内容は他愛もないことばかり、学校の話題や流行の音楽の話、時々「好き」だとかデートの計画やら、あのノートどうしただろう。私は彼に捨てられた時にゴミと一緒に捨てたと思う。彼が私を捨てたように…。

今やっているメール交換は当時の交換日記のようだ。彼はメッセージアプリの「RINE」を勧めてきたが、私はRINEが嫌いだ。既読を見て安心する。既読なのになぜ返信が来ない、仲間とつながっている、仲間って何なのだろう、独り身の私にとっては仲間がいるのは羨ましいというより面倒なだけだ。それから、携帯やメールも苦手だ。娘の最後のメールを思い出す。

「死にたい…」

【前回の記事を読む】【小説】「ゲスでグロなブラックジョークは笑えない。きっと彼は病んでいる」