小説 小説 恋愛 2022.06.19 61歳、看護師の女性。彼女を戸惑わせたメールの内容は… 終恋 【第1回】 高生 椰子 たとえ何があっても、決して後悔はしない。 この記事の連載一覧 次回の記事へ 最新 ※本記事は、高生椰子氏の小説『終恋 —SHUREN—』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。 初恋から45年後の再会 歩んだ人生は違っていたが、想いは同じだった。 45年間を埋めるように最後の恋に賭けた二人。 終活の中での終恋(しゅうれん)、残された時間は限られている。 たとえ何があっても、 私たちはこの恋を決して後悔はしない。 てつや ことり
エッセイ 『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』 【第17回】 山口 ゆり子 妻の姉をソファーに連れて行き、そこにそっと横たえた。彼女は泣き続けながらも、それに抵抗することはなかった 【前回記事を読む】気が付けば、妻の姉に抱き着き声をあげて泣いていた。…妻が流産し幼児退行して2年。こみあげてくるものを耐えられなかったんだ静かに抱きしめ返してくる亜希子の背中をさすりながら、春彦は郁子とよく似た亜希子の温かさが二年の間にうらぶれた心をほぐしていくのを感じていた。あの日、同じように郁子を抱きしめられていたのなら、という思いと、もはや悲しみを共にする同士である亜希子が、どうしても春彦…
小説 『アザレアに喝采を』 【第10回】 藤咲 えこ 「よかったら一緒に飲みませんか?」 谷口純司と名乗る背の高い建築士の男、まさしくそれは理想の人だった―― 【前回の記事を読む】最近知り合った老舗和菓子屋の3代目社長も気に入っているし、同期入社の彼とはもう終わりにしようかと、二人は恋の話に夢中だった。「吉田さんは、早稲田卒だった? 高身長、高学歴、高収入の三高(さんこう)をクリアして、安定した生活が送れそうでも、それだけじゃ結婚には踏み切れないわよね」「そうそう! そこなのよ。この人が運命の人だ! って思える何かが欲しいのよ。私、高望みし過ぎなのかし…