あこ、行こ。叫び声の方に走る。やっと手を放された所は、派出所の前だった。ぜいぜいと息が上がり、膝が震えている。「ここやったら、ぜんぜん大丈夫や。ええ考えやろ。それで、みんな揃ってる? ああ、シュリもちゃんと居てるな。ほんま、世話かかるなぁ」ありがと。不意に涙が零れた。「なんで泣くねん。これやから、お嬢様は困るわ」その日から私の渾名は、お嬢になった。夜も更けて家に帰ると、母親と塾の先生が待っていた…
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