「うん、そうだけど……」「そうか」啓介は、何かひっかかるような表情をしている。「何か気になることでも? お義兄様?」あずみも鋭さでは義兄に負けてはいない。「うん、そうだな。ただ、少し気になることはある」「なにが?」「いや、うまく言えないんだが……。夫人が言った言葉なんだ」啓介の中でも、それは明確な疑問の核心までいきついてはいなかった。目の前の霧を手探りで払っていくような、まだそんな状態だったのだ…
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小説『善悪の彼方に』【第6回】叶浦 みのり
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小説『ラガーマン ジャッカル翔』【第12回】上山 照
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小説『カトリーヌと囁き森』【第13回】智佳子 サガン
天罰が下った牧師の奥さん。不幸中の幸い、島を出るのが延期に
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小説『ヒミツのレクイエム』【第17回】氷満 圭一郎
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小説『星空の下で』【第13回】つむぐ
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小説『レッド・パープル』【第9回】そのこ+W
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小説『サイレントエース』【第2回】湯澤 明彦
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小説『おーい、村長さん』【第6回】浅野 トシユキ
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