そして年が明け、一月と二月と三月は飛ぶように過ぎ、世は新しい年度を迎える四月になった。新入生の初々しい姿が、眩しくて微笑ましい季節である。私の中でも、新しい命がすくすくと育っていた。さらに二カ月が過ぎ、新年度気分も落ち着いた頃、私はわが子を迎えるために病院のベッドでその時を待っていた。園井にはこのことを話していない。彼から思いがけない言葉を聞いたのは去年の夏。付き合い始めて一年が過ぎた頃だった…
家族の記事一覧
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小説『小節は6月から始まる』【第4回】青山 太洋
生活という生き物は、夢も愛も破壊するだけの力をもっている。
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第15回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】何もみつからないなんて、神隠しにあったみたいですね
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小説『小節は6月から始まる』【第3回】青山 太洋
彼はもう私のそばにいない。妊娠二カ月目だと聞かされた私は
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第14回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】サクラが行方不明になって二週間が過ぎようとしていた
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小説『小節は6月から始まる』【第2回】青山 太洋
「牧森未代さん…だよね?」見覚えのない、その男性の正体は
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第13回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】ヘリコプターが飛んでいる。「ここだ!俺はここだ!」
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第12回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】「自殺なんてするわけないよね」サクラの行方は…
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小説『小節は6月から始まる』【新連載】青山 太洋
あの夢を見てから二カ月ほど経った頃、私の体に異変が…
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第11回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】「ドローンを使いたいんです」焦る両親に坂崎は…
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第10回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】全員が捜索から戻った時、母親が思いもよらぬ一言を…
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第9回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】まだ諦めない…家族の要請による捜索一日目
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第8回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】捜索打ち切りの通告。すると遭難者の兄らしき若者が…
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第7回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】遺留品が何もないってどういうことだ?
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第6回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】「明日はヘリコプターでの捜索が主になる予定です…」
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第5回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】「滑落したら、捜さないので」隊長の一言に母親は…
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第4回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】これで終わりなのか…告げられた捜索打ち切り
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第3回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】募る不安に迫るタイムリミット…運命の捜索三日目
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小説『駒草 ―コマクサ―』【第2回】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】テレビの報道を見て驚愕。住所や名前などサクラの個人情報が…
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小説『駒草 ―コマクサ―』【新連載】水月あす薫(みずきあすか)
【小説】「山から帰ってこない息子」四時過ぎ、一本の電話が…
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健康・暮らし・子育て『孤独死ガイド』【第4回】松田 ゆたか
葬式には出席できないと想定…連休に父に会いに行くことにした