二〇一五年十二月二十五日(金)部屋へ行くと、ベッドに横坐りしていた母がサッとこちらを振り向き、「おかえり」と、親を待ちわびた幼子のように声を弾ませた。「今日は具合が良いみたいだね……」と、声をかければ、「うん、今日は具合いいよ……」と、ニコニコ笑う。「毎日、違うのかい……」と、聞けば、「うん、毎日、違うねぇー」と、縫いぐるみと戯れる。ポータブルのカラオケ機を持ってきたので、「四階のホールで少し歌…
ノンフィクションの記事一覧
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第21回】残間 昭彦
想い出のアルバム…数週間かけて母の半生の写真集を作り上げた
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第20回】残間 昭彦
「歌って楽しいんだね」母は言葉の発声もはっきりと戻ってきた
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第19回】残間 昭彦
飛び抜けて高価な薬品…カード地獄の雪ダルマが大きくなった
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第18回】残間 昭彦
「女学生みたいに可愛くなったよ」娘のように大笑いする二人
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第17回】残間 昭彦
「うちの子も人の子もない、叱る時は叱る」母は剛毅に笑った。
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第16回】残間 昭彦
ただ、それだけの、最後になるかもしれないバースデイ
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第15回】残間 昭彦
新しく産まれ育ってゆく命と、老いて病いを得ていく命の交差点
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第14回】残間 昭彦
「たいていの病気は良くなる」兄は医療機器を抱えて病室に来た
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第13回】残間 昭彦
看護師たちの挨拶に涙…母は「ただいま」と言って笑顔を返した
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第12回】残間 昭彦
「心の財だけは来世へ持ち越せる」迫る死を覚悟した母の境地
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エッセイ『良子という女』【最終回】野村 よし
「3月には伊勢へ」玉砂利を踏みしめつつ、私たちは歩いた。
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第11回】残間 昭彦
嘘の放射線治療をする…「お母さんを騙すしかないでしょう」
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エッセイ『戦争を知らない君へ』【最終回】棚橋 正夫
「ドカーン」と爆発する音が連続して聞こえ、家全体が揺れた
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エッセイ『良子という女』【第61回】野村 よし
歌舞伎は「女方」が幹。5代目雀右衛門は品良く折り目正しき
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第10回】残間 昭彦
私は医師にキレた…「最善を尽くしますという一言がほしい」
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エッセイ『戦争を知らない君へ』【第16回】棚橋 正夫
今から思えば爆弾や焼夷弾が落ちれば何の役にも立たない防空壕だったろう
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エッセイ『良子という女』【第60回】野村 よし
私と一緒なら地獄へもついて来るだろう。
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エッセイ『戦争を知らない君へ』【第15回】棚橋 正夫
一変して死ぬか生きるかの恐ろしい出来事に遭遇した
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エッセイ『戦争を知らない君へ』【第14回】棚橋 正夫
祖父の教えによっていじめによる苦しさから解放された
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エッセイ『戦争を知らない君へ』【第13回】棚橋 正夫
明日からランドセルをやめてみんなと一緒の肩掛けカバンで学校に行きなさい