二〇〇五年九月二十三日高倉豊は、江藤詩織の不幸な過去に同情し、彼女が罪と考えるものに肩入れしたくなっていた。そのような気持ちが芽生えたことは、一人の警察官として、否人間として間違いではなかった。問題なのはその気持ちに加えて、江藤詩織の両手から伝わって来る温もりが高倉豊に、彼女との一体感を与えるようになっていたことにあった。その御蔭で彼の心は、何とも言い様のない幸福感で満たされつつあった。そこには…
小説
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『天上に咲く赤い花』【第12回】蓮居 敬陽
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