「確かに忙しいかも知れないわ。でも、それを気にしていたらなにもできない。前にも進めないわ。所在だけでも……いいえ、もう一度その男性に逢いたいの。その男性とのひと夏の思い出がほしいの」「そうなの。ひと夏の思い出ですか……恵利子さん。本番の夏がすぎて夏の終わりになっているから。すこしセンチメンタルになっているんじゃないの?」「いいえ、違うわ。なんていうか、恋愛対象でないような気もするし、一緒に過ごし…
[連載]しまなみ海道に消えたミス
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第10回】風向 良雄
「もう一度その男性に逢いたいの。その男性とのひと夏の思い出がほしいの。…彼氏は居るけど、その男性に出逢ったとき…」
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第9回】風向 良雄
いまの自分の素直な気持ちを大事にしたい。怒涛の勢いで造船所に電話をかけ、あの男性の素性をさぐる。
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第8回】風向 良雄
ほんのすこし見ただけの男性に恋をしたみたい…。将来を約束している彼がいるのに、きっとのめりこむのではないかと不安になった
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第7回】風向 良雄
「そう、わかりましたか? そのおおきな男性がとてもすてきに思えたの」また目が潤んでいるように見えて、はっきりとわかるような心のときめきを示していたのを感じていた。
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第6回】風向 良雄
逢えることができる確約でもあれば休みを取りここまで来ることはできる。恵利子の心を支配する、突然現われた男…
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第5回】風向 良雄
恋人はいるのに、突如現われた男性へのときめきが止まらない。何かありそうな予感が…
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第4回】風向 良雄
愛媛県への観光客誘致イベント。ミス大洲は暑い中、一人の大男を見つけ…
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第3回】風向 良雄
闇から闇に動く謎の男、青木。女がからむ事件とは?
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第2回】風向 良雄
海上保安庁最強といわれる男、青木。救難服に身を包んだ冷酷非情な人間
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【新連載】風向 良雄
平成11年10月28日、紀伊半島最南端の潮岬沖合を航行する『あきづ』