「うーん。まずは課長から解放されないと身動きがとれないですね」山沖は発注ミスという言葉に敏感に反応して、ちらちらと川原の方を見た。川原は山沖の視線を感じたのか、うつむき加減になってほおをまた赤らめている。竹村は隣の川原の仕草が目に入らなかったみたいで、はしを手にしたまま俺の方を見つめてきた。(松岡さん、早く名案を言い出して)という感じで。「じゃぁ、まずは田所との和解を早急に済ませて、次に発注ミス…
[連載]透視男
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小説『透視男』【第9回】上田 晄暉
受注率百パーセント、事務処理ノーミスだった有能な営業マン。初めてのミスをカバーできるようになってこそ本物!
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小説『透視男』【第8回】上田 晄暉
俺の視線を一度そらすと、ひと呼吸おいて視線を戻し「好きですよ。山沖さんのこと」と…
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小説『透視男』【第7回】上田 晄暉
童顔のアシスタントにぞっこん。ミスをかばったが事態は悪化してついに課長に…
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小説『透視男』【第5回】上田 晄暉
「何? やだ、告白でもする気なの。悪いけど私、年下にはあまり興味ないわよ」
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小説『透視男』【第4回】上田 晄暉
授けられた“透視力”で人助け…社内いじめを解決しようと試行錯誤
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小説『透視男』【第3回】上田 晄暉
「俺は幻覚を見ていたのではない」...ついに特殊能力を自覚する
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小説『透視男』【第2回】上田 晄暉
「一体全体どうなっているんだ?」“憑き物”が見えるようになった男の混乱
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小説『透視男』【新連載】上田 晄暉
クリスマスイブの夜、冴えないサラリーマンの前に現れたのは…?