無事に縁談がまとまり、作代が二十歳のときに一時帰国した徳平と結婚した。その後作代も南京に渡り、二年ほど向こうで暮らしている。徳平が現地招集を受けたため、作代が長女・保子を連れて「尾張屋」に戻って来たのは、一九四五(昭和二十)年六月の浜松大空襲の前のことであった。作代は幼い保子を連れて、同じ里帰りしていた妹の芳子、父・周吉とともに、浜松の奥地気多に疎開した。(母・たまは、病気で体が不自由だったので…
[連載]木下恵介とその兄弟たち
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第19回】木下 忍
母の思いを受け継ぎ、兄・恵介の妹として生きなければならなかった長女の作代。98歳で亡くなるまで浜松の中山町の家で生涯を送る
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第18回】木下 忍
木下家待望の女の子。男ばかりの中に生まれた長女・作代の存在は、兄弟たちに今までと違った明るさをもたらした。
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第17回】木下 忍
映画では愛ゆえに苦しむ人間の心を巧みに表現していた兄。自分の嫂さんへの想いは理解してもらえず家を出ることを決意し袂を分かつ
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第16回】木下 忍
「恵さん、僕はずっと前から嫂さんに想いを寄せています。しかし、政二兄がいる以上…」
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第15回】木下 忍
引揚げ後の八郎の日本での生活は、貴重な思い出がズタズタになるほど、惨めなものに…
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第14回】木下 忍
よりにもよって敬愛する兄の妻に恋心を抱いてしまった八郎。どうすることもできず…
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第13回】木下 忍
木下恵介の弟・木下忠司が自らプロデュースした映画に込めた想い
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第12回】木下 忍
兄からの心配の手紙「雑な仕事をしていると誰からも嫌われてしまいます」
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第11回】木下 忍
「作曲家だけはやめておくれ」何気なく将来のことを話すと反対した母…その真意は
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第10回】木下 忍
人の好い敏三は騙されて、住むことができない北海道の山林の土地を買ってしまった!
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第9回】木下 忍
病弱で徴兵検査に不合格。幸運にも、家族と終戦を迎えることに…
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第8回】木下 忍
父から後悔と謝罪の手紙...「何時かは手を握り合って暮らしたい」
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第7回】木下 忍
「おとうさんはいまでも しのぶちゃんのうまれたしな(支那)がなつかしいです」
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第5回】木下 忍
出迎えてれた夫の家族…生まれて初めて送った「何不自由のない幸せな生活」
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第4回】木下 忍
「出て行きなさい」弟たちに慕われる優しい次男が起こした不肖
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第4回】木下 忍
昭和初期、未曽有の不景気の真っただ中…恵介の兄が取った驚きの行動
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第3回】木下 忍
飴1つ買えないほどの時代から一変…「尾張屋」を継いだ長男の手腕
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【第2回】木下 忍
映画監督・木下恵介に「あんな理想的な夫婦はめったにいない」と言わしめた祖父母の姿とは
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評論『木下恵介とその兄弟たち』【新連載】木下 忍
昭和映画の巨匠・木下恵介…知られざる生家の事情に迫る