大学二年から三年に進級するに際しては、学部変更が可能な転部という制度があった。雄太は、ならばこの制度に挑戦してみようと決心した。経済学部から工学部への転部試験である。このことは両親には相談しなかった。自分の心が揺らぐのを恐れたからだ。この制度を活用する学生は多数おり、約四十人はいたと思う。受験した学生の多くが合格した。雄太でも合格できたのだから、この選択はいわば、僥倖であったに違いない。同じ大学…
[連載]議員宿舎の青春
-
小説『議員宿舎の青春』【第15回】畔蒜 正雄
せっせと泳ぐ議員秘書!? 議員会館にはなぜか屋外プールが付いていて…
-
小説『議員宿舎の青春』【第13回】畔蒜 正雄
贅沢三昧というわけではない!議員の家族たちの意外な暮らしぶり
-
小説『議員宿舎の青春』【第12回】畔蒜 正雄
「情けない」…貧乏な両親から大金をせびる「金欠病」の学生時代
-
小説『議員宿舎の青春』【第11回】畔蒜 正雄
議員宿舎での生活がスタート!部屋の窓の先に見えるのは…
-
小説『議員宿舎の青春』【第10回】畔蒜 正雄
驚くなかれ!政界では今も昔も…政治家同士の定番結婚事情
-
小説『議員宿舎の青春』【第9回】畔蒜 正雄
政界の話の後に…もじもじしながら話した「どうしても打ち明けたかったこと」
-
小説『議員宿舎の青春』【第8回】畔蒜 正雄
【小説】議員宿舎で過ごす日々…先輩のおごりで神楽坂の料亭に
-
小説『議員宿舎の青春』【第7回】畔蒜 正雄
【小説】今ではとても信じられない!世界大戦直後の日本の政界事情とは?
-
小説『議員宿舎の青春』【第6回】畔蒜 正雄
【小説】「この大学にかけてみよう!」進学を決心させた論語の言葉
-
小説『議員宿舎の青春』【第5回】畔蒜 正雄
【小説】「親父に遠慮していたんだよ」…申し訳なさでいっぱいに
-
小説『議員宿舎の青春』【第4回】畔蒜 正雄
「それみたことかざまー見ろ!」…人の不幸は蜜の味なのか
-
小説『議員宿舎の青春』【第4回】畔蒜 正雄
【小説】新聞配達のバイトを順調にこなす一方、受験の勉強は…
-
小説『議員宿舎の青春』【第3回】畔蒜 正雄
「迷惑はかけないから…」親に頼み込んでの浪人生活、その結果は…
-
小説『議員宿舎の青春』【第2回】畔蒜 正雄
通学途中に勝負の申し込み!? 番長VS喧嘩負けなしの男、決戦の行方は…
-
小説『議員宿舎の青春』【新連載】畔蒜 正雄
敵の小型機からの集中砲火…難を逃れたのは「やんちゃな少年」