翌日ヨンミの主旋律がピアノで始まり、ヒョンソクが彼女の音に添ってヘグムを弾き始めた。彼らはアントニオ・カルロス・ジョビンの〈ハウ・インセンシティヴ(How Insensitive)〉という曲を演奏していた。ヨンジュは市長を横目で見やり、ヘグムで弾かれる西洋音楽をどう思っているのか確かめようとした。観客の中に驚愕している者がもう一人いた。ヒョンソクのヘグム教師だった。彼とヨンジュはお互いに見つめ合…
[連載]ジャズ・ラヴァーズ
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小説『ジャズ・ラヴァーズ』【第9回】チェ・ジョンシク
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小説『ジャズ・ラヴァーズ』【第7回】チェ・ジョンシク
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小説『ジャズ・ラヴァーズ』【第6回】チェ・ジョンシク
自殺未遂で搬送された男が病院で出会ったのは「生涯の愛を捧げた女性」
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小説『ジャズ・ラヴァーズ』【第4回】チェ・ジョンシク
耳コピでこの曲を…!? ピアノの先生が発見した天才音楽家の運命
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小説『ジャズ・ラヴァーズ』【第3回】チェ・ジョンシク
血まみれで搬送された男と彼の名前を何度も尋ねる女…2人の関係とは
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小説『ジャズ・ラヴァーズ』【第2回】チェ・ジョンシク
楽器を片手に崖へ向かう…美しい演奏を終えた男がとった行動
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小説『ジャズ・ラヴァーズ』【新連載】チェ・ジョンシク
「今が人生の重大な瞬間ではないか」悪臭を放ち病を患う男が決めたこと