【前回の記事を読む】術式の説明を終えた医師は、患者の両親が退室した途端「旦那の方が説得しやすかった。理論でいけた。」…本当は医療ミスがあった。再手術を終えて二日目、透は予定通り六人部屋に移った。そこは大きい窓のある、明るく広い部屋であった。まさ子はようやく、落ち着いて看病ができると胸を撫で下ろした。(これが普通よ。あのリカバリー室が異常だった)リカバリー室では、生死の境を彷徨っている人が多かった…
[連載]トオル
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小説『トオル』【第6回】井原 淑子
ベッドとベッドの距離が近く、全員裸。——全てが「医療者」目線であり、患者の「意思」や「心地よさ」は無視されていた
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小説『トオル』【第5回】井原 淑子
術式の説明を終えた医師は、患者の両親が退室した途端「旦那の方が説得しやすかった。理論でいけた。」…本当は医療ミスがあった。
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小説『トオル』【第4回】井原 淑子
こんなに汚い病室に息子を入れるなんて……意識がなくても人として扱われていない
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小説『トオル』【第3回】井原 淑子
息子が眠る治療室は、窓全開で網戸に埃。天井から雨漏りのように何かの液が滴り落ちてきて…
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小説『トオル』【第2回】井原 淑子
息子は歩道を歩いていたがバイク同士の接触事故に巻き込まれて重度の脳挫傷。飼い犬のジョンもまた事故に巻き込まれて亡くなった
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小説『トオル』【新連載】井原 淑子
「この犬を連れた青年が事故に遭って、今、U総合病院に救急搬送されました」事故に遭ったのは私の息子だった