恭ちゃんをメールで誘ってみると、秒速でOKが返ってきた。オーナーの健太さんにも連絡してみると、こちらも二つ返事だった。「おう、二人とも生きてたか! 馬たちに忘れられないうちにおいでよ。クリスマスに来るって? いいとも。でかいケーキを用意しとくよ」その年のクリスマスは珍しく雪が降り、仲馬倶楽部も白一色だった。僕は八百屋で一番立派なニンジンをいっぱいに盛り付けてリボンをかけてもらった籠を持ち、朝早く…
[連載]ハロー、わたし!
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小説『ハロー、わたし!』【第6回】澤 幸希
有紀ちゃんが亡くなったなんて…。僕はあまりのことに頭の芯が痺れて冷たくなり、胸の中が一気に空っぽになった
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小説『ハロー、わたし!』【第5回】澤 幸希
眩しいほど綺麗な女の子だ。彼女以外の女の子を好きになるなんてありえない、と確信した。
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小説『ハロー、わたし!』【第4回】澤 幸希
「あっ、危ない!」モデル級美人を乗せた馬が、何を思ったかいきなり馬場の水溜まりで横になり彼女は転落しそうに...
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小説『ハロー、わたし!』【第3回】澤 幸希
オーナーは相当骨太な人だ。あばらが浮いて見えるほど痩せこけた馬をかわいがり、連れ帰るために高校中退までして…
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小説『ハロー、わたし!』【第2回】澤 幸希
イルミネーションを見てはしゃいでいるカップルを尻目に、彼女のいない僕はおよそロマンチックとは程遠い場所へ…
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小説『ハロー、わたし!』【新連載】澤 幸希
クリスマスイブ。一緒に過ごす彼女もなく、予定のない僕に母親からある頼み事をされ…