【前回の記事を読む】【トム・リプリー論】『太陽がいっぱい』『贋作』『死者と踊るリプリー』の三部作を結び付けるのは指輪。リプリーにとって指輪とは…紳士たちの指輪Ⅰその後、ボートから落ちて自分も瀕死の経験をした。助かってすぐポケットの指輪を手探りした。『ディッキーの指輪が気がかりで、ポケットのなかを探った。指輪はまだそこにあった。なくなっていてもおかしくなかったのだ』(本書一四九頁)自身の死の瀬戸際…
[連載]詐欺師×スパイ×ジェントルマン
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第8回】鱸 一成
『太陽がいっぱい』の詐欺師トム・リプリーは、他人に成りすますことで、いったん諦めた役者になる夢を歪んだかたちで実現させ…
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第7回】鱸 一成
【トム・リプリー論】『太陽がいっぱい』『贋作』『死者と踊るリプリー』の三部作を結び付けるのは指輪。リプリーにとって指輪とは…
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第6回】鱸 一成
【『太陽がいっぱい』を読み解く】「ジェントルマン」ではなく「カントリー・ジェントルマン」。両者の決定的な違いは?
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第5回】鱸 一成
アメリカ生まれの詐欺師トム・リプリーが向かった田舎が美しい国「イタリア」
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第4回】鱸 一成
「紳士」という言葉から読み取る近代ヨーロッパ社会。後付けの才能が生み出す、歪んだ紳士のすがた。
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第3回】鱸 一成
詐欺師から紳士へ「成りすまして成りあがる。」名作『太陽がいっぱい』の主人公トム・リプリーが選んだ生き方とその時代背景
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第2回】鱸 一成
スパイも実はホワイト・カラー層なのだと気づかせてくれたのは、007ジェームズ・ボンドだ
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【新連載】鱸 一成
パトリシア・ハイスミスとジョン・ル・カレ作品に登場するキャラクターに注目して読み解く