【前回の記事を読む】紳士の仮面をかぶった詐欺師リプリーが立ち上げた危険な同盟関係。ある事件をきっかけに綻びが…【ハイスミス作品論】真贋Ⅱ『贋作』は、絵画を題材にしながら、真贋をめぐる重要な問題について問いかけてくる。まず、「本物か偽物か」と問うことにどれほどの意味があるのか、という問題だ。小林秀雄氏は、真贋をテーマにとても面白い文章を書いている。『ニセ物は減らない。ホン物は減る一方だから、ニセ物…
[連載]詐欺師×スパイ×ジェントルマン
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第11回】鱸 一成
いったんほころびを見せた紳士同盟はもとに戻ることはなく、バーナードはリプリー宅から姿をくらました。そして数日後…
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第10回】鱸 一成
紳士の仮面をかぶった詐欺師リプリーが立ち上げた危険な同盟関係。ある事件をきっかけに綻びが…【ハイスミス作品論】
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第9回】鱸 一成
リプリーは自由と平等の国アメリカではなく、階級社会のフランスで正統派紳士=カントリー・ジェントルマンになることを目指した
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第8回】鱸 一成
『太陽がいっぱい』の詐欺師トム・リプリーは、他人に成りすますことで、いったん諦めた役者になる夢を歪んだかたちで実現させ…
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第7回】鱸 一成
【トム・リプリー論】『太陽がいっぱい』『贋作』『死者と踊るリプリー』の三部作を結び付けるのは指輪。リプリーにとって指輪とは…
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第6回】鱸 一成
【『太陽がいっぱい』を読み解く】「ジェントルマン」ではなく「カントリー・ジェントルマン」。両者の決定的な違いは?
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第5回】鱸 一成
アメリカ生まれの詐欺師トム・リプリーが向かった田舎が美しい国「イタリア」
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第4回】鱸 一成
「紳士」という言葉から読み取る近代ヨーロッパ社会。後付けの才能が生み出す、歪んだ紳士のすがた。
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第3回】鱸 一成
詐欺師から紳士へ「成りすまして成りあがる。」名作『太陽がいっぱい』の主人公トム・リプリーが選んだ生き方とその時代背景
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【第2回】鱸 一成
スパイも実はホワイト・カラー層なのだと気づかせてくれたのは、007ジェームズ・ボンドだ
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評論『詐欺師×スパイ×ジェントルマン』【新連載】鱸 一成
パトリシア・ハイスミスとジョン・ル・カレ作品に登場するキャラクターに注目して読み解く