そして吉田は、『古事記』にみる古語のままに伝えようとする姿勢、「訓雲(くも)云具毛(ぐも)」「訓土(つち)云豆知(づち)」の注記などの連濁 (れんだく)(注1)の例、「訓金(かな)云加那(かな)」の注記などの連声の訓法等、を考慮して、高天原は、「タカアマハラ」と読むのが至当であると結論付けた。吉田は、連声の訓法は古くは稀であったにもかかわらず、『古事記』の注釈書には、賀茂真淵ら江戸期の学者の影響…
[連載]日本神話における「高天原」とは何か!?
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歴史・地理『日本神話における「高天原」とは何か!?』【第7回】松浦 明博
さらに吉田は高天原が延喜式の祝詞にも多く使われていることに着目した。そこから得られる論拠とは?
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歴史・地理『日本神話における「高天原」とは何か!?』【第6回】松浦 明博
吉田は、『古事記』が、古伝説とともに当時亡んでいた、あるいは亡びつつあった古語を保存している点に注目した。
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歴史・地理『日本神話における「高天原」とは何か!?』【第5回】松浦 明博
高天原は、「タカマノハラ」?「タカアマノハラ」?語構造が示す正しい読み方
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歴史・地理『日本神話における「高天原」とは何か!?』【第4回】松浦 明博
『古事記』の文脈から訓注の意味や性格を把握。訓注の多くが上巻に集中している点を重視
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歴史・地理『日本神話における「高天原」とは何か!?』【第3回】松浦 明博
なぜ「高天原」は「たかまがはら」と呼ばれるに至ったか?訓注を読み解いて謎を解け!
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歴史・地理『日本神話における「高天原」とは何か!?』【第2回】松浦 明博
平成13年度の扶桑社版『新しい歴史教科書』で「日本神話」が戦後初見開きコラムなど4頁にわたって歴史教科書に記載される。以後平成27年度中学校歴史教科書全社が日本神話に関して大・小コラムで説明
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歴史・地理『日本神話における「高天原」とは何か!?』【新連載】松浦 明博
『古事記』に登場する「高天原」の読みは「たかまがはら」でいいのだろうか?