「見つかったら見つかったでそのときだ、なんて思っちゃだめよ」「わかってるよ、そんなことくらい」見透かされている。先生はときどき俺に向かって、子供を諭(さと)すような言い方をする。たまには家に顔を出してあげなさい、ご両親、心配してるわよ。妹さんにだけでも居場所を知らせておいたら? ――等々。余計なお世話だ、などと答えると、俺の耳にも自分の発した言葉が子供の口答えのように聞こえてしまう。「そう、優子…
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小説『猫の雨傘と僕のいる場所』【第6回】倉澤 兎
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エッセイ『続・人災 子どもは親を選べない ~“毒親”は“家”を滅ぼす~』【第6回】深草 カオル
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エッセイ『「彼」とのこと』【第4回】岡林 由希子
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小説『スクリーン』【第3回】山田 健太郎
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小説『左遷、最果てのパラダイスへ』【第6回】木山 空
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小説『不倫された側[人気連載ピックアップ]』【第12回】及川 夢
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評論『司馬遼太郎 啐啄の記』【第3回】辻本 康夫
【司馬遼太郎】中学英語教師が残した、一生消えない大きな心の傷…? 授業妨害と勘違いされ、激怒されたが謝らず…
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小説『春のピエタ』【第21回】村田 歩
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エッセイ『ボクは、笑顔でできている ~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』【第14回】向井 健一郎
自宅療養を満喫するさなか、緊急入院することに。「最悪の場合は1ヵ月くらい入院することもあります」幸せな生活にまたも暗雲が立ち込める。
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絵本・漫画『漫画 渦巻いて 三河牧野一族の波瀾<古白編>』【第3回】岩瀬 崇典
時は流れ、成興の嫡男田太郎が「忠高」と改め元服。懐かしい顔が揃い祝宴
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小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第21回】中條 てい
イヨロンドについて世間は悪者とばかり決めつけるが、本当にそうなのか……ジェロームはそんな思いを抱くようになってしまい…
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小説『真夜中の精霊たち』【第3回】新見 上
「分からないかね…私はお前だ」―先祖の霊との儀式に現れたのは、自分自身を名乗る男だった。男は、最後の時のことを話し始め…
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自殺者の水死体を見た。そのあと僕らは市民プールに行って、水死体ごっこを始めた。
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【絵本】夏の間もせっせと冬支度をするアリ。「エサは沢山あるんだし…僕たちと一緒に遊ぼうよ」