社員数を増やす事は費用が増えることであり、極力制限しました。その代わりに、ホームページを有効に利用して、顧客獲得のための効果を出すよう業者も利用しました。その結果、同業数社の業績を比較分析した結果では、一人当たりの売上は、一番でした。

業績も順調に伸びていましたが、70歳を越えるころから、会社の将来の事を考える時間が増えてきました。会社の後継者についてです。私には、後継者がいないため、自分が引退した後を誰に委託すればいいか、という大きな問題です。

「後期高齢者」になる75歳を引退時と決めて、後継問題を調査したり、検討した結果、「M&A」(会社譲渡)がベストであろうとの結論に至り、東京商工会議所内にある「事業承継・引継支援センター」へ相談に行きました。

早速、商工会議所の会員の中から、当社に興味を持つ会社を10社程度紹介いただき、同じ業界の会社を数社に絞り、直接面会をして、交渉条件などを話し合う機会を作っていただきました。

その中から、条件が合致した会社と交渉を繰り返し、最終的に「株式譲渡」の方法で会社を引き受けていただくことにしました。

M&A専門会社の仲介を経ずに、両者間で契約できたため、仲介費用も節約することができました。

会社の引渡しも終わった現在、振り返って思うことは、会社の譲渡はお見合いで相手を選ぶ作業とよく似通っているということです。

コロナ前に契約が完了し、2021年に完了できました。それが、コロナ蔓延中であればこれほど順調に完了できなかっただろうと、今は安堵しています。