俳句・短歌 四季 2021.12.30 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第86回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 街路樹は市民の憩い支え哉 枝葉えだはを伸ばし握手を呉れる 枝葉揺れ生き物達を代表し 美しく有り感動溢れ 僕達と誕生祝う創設者 日本料理の松鈴楼しょうりんろうで
小説 『毎度、天国飯店です』 【第6回】 竹村 和貢 サークル勧誘チラシの前で、『徒然草』を抱えた美人と出会った…。 天国飯店の定休日は毎週火曜日。アルバイト生四人で、月曜から土曜の間の五営業日を分担する。四人のうち誰か一人が二営業日に入る。その者以外の三人のうちの一人が日曜日に店に入る。日曜日は大学が休みなので、朝の十時から閉店の午後九時まで十一時間店に入ることになる。「ほな、俺、明日もバイトやさかい、おっちゃんに自分のこと話してみるわ。多分、おっちゃんも構へん言わはる思うねんけど」夏生は、「できない」とは思…
小説 『ラガーマン ジャッカル翔』 【第15回】 上山 照 銃撃事件の犯人はアラブ系らしい…。そう告げると二人は驚愕した表情になった ヨシムが「私達のテーブル脇で血に覆われて倒れていた男は亡くなりましたか?」と尋ねた。クリストファーが「いいえ、出血が多いように見えたかも知れませんが耳だったのでそれ程酷くなく、ボディガードの方が搬送された同じ病院で入院しています」ヨシムが「重傷者は多いのですか?」と聞くと「重傷の方はお仲間の方とジャイルズのメンバー二人に、会場から逃げる時に倒れて大怪我をした方が八名程います」ヨシムが「犯人の目途…